2019/11/01 日記
開業6年目がスタート ~調布の弁護士・白土文也法律事務所のこれまでの取り組みとこれから~
調布で法律事務所を開設して丸5年が経ちました
弁護士の白土です。
5年前の今日、11月1日、調布で白土文也法律事務所を開設しました。あれから丸5年、あっという間でした。
今回は、当事務所を少しでも知ってもらうため、これまでの取り組みと今後について書いてみます。
開業当時の話をすると、メンバーは代表の私だけでしたので、
大きすぎるオフィスにいつもポツンと座って仕事をしている状況でした。
というよりも、始めの数ヶ月間は、電話がほとんど鳴らず(かかってくる電話は広告の営業ばかり)、
事務所での法律相談も少なかったため、事務所へは行かずに転送電話にしていることが多い状況でした。
私がいたのは、自宅か、借りていた農園。
野菜を作っていました!!
畑仕事をしているときに転送電話が鳴り、畑に立ったまま新規の法律相談をしたこともありました。
まさか、弁護士が畑で電話相談に乗っているとは思っていなかったはずです(笑)
今思うと、仕事は少なかったですが、楽天的な性格なのか、あまり不安はなく、のんびりしていて、とても楽しい時間でした。
もっとも、出来るだけ早い段階でメンバーを増やそうと考えていましたので、仕事も売上もほとんど無い状況で、あえて大きめのオフィスを借りていました。
その後は、皆様のおかげで、
半年後に事務員を採用、2年目に1人目の勤務弁護士を採用、4年目に2人目の勤務弁護士を採用するという感じで、ほんとに少しずつではありますが、拡大することが出来ました。
まだまだ小さい街弁の事務所ですが。
相続問題と中小企業法務に注力してきました
開業以来注力してきた分野は、
・個人の方の相続問題
・中小企業・ベンチャー企業の支援
です。
個人の相続問題と中小企業・ベンチャー企業法務をやっていますとお話しすると、
家事事件と企業法務の組み合わせは珍しいですね、とよく言われます。
しかし、どちらも予防が効く分野という点であまり違いを感じていません。
実際には、紛争の解決を依頼されることが多いのですが、
紛争解決のみならず、紛争の予防をすべきというのが私の弁護士としてのモットーです。
そのため、個人の分野で予防が効く相続問題と、中小企業・ベンチャー企業の法律問題を取り扱い分野にしました。
これは、開業前の1年間、上海の法律事務所に勤務しながらずっと考えていたことでした。
当初の計画通り、相続問題と中小企業、ベンチャー企業法務を中心に業務を行うことが出来ております。
また、その他には、
税理士法人・司法書士事務所・社会保険労務士事務所など士業の先生方の顧問弁護士や、
事業承継対策案件に取り組んだり、上場を目指す企業の社外監査役として毎月の取締役会に出席したりしています。
組織作りに最も多くの時間を割いて来ました
(1)知識・経験の共有と蓄積
一般的に、弁護士は、事務所に複数の弁護士がいても全く別々に仕事をしていることが多いと思います。
しかし、当事務所では、属人化を排除して、組織として知識経験を共有し蓄積するという目標を掲げています。
具体的には、以下の取り組みをしてきました。
・全ての案件を代表弁護士の私とアソシエイトの2人で担当
・担当者以外の弁護士も含めた弁護士全員による事案検討会
・座学としての事務所内勉強会
・参加した外部セミナーの報告会
・事務員も対象とした月1回以上の1on1ミーティング(個別面談)
・事務所メンバー間でのメール使用の禁止とシステムの導入による情報の共有と蓄積
これらの施策を徹底して行うことで、事務所としての質と効率性が高まってきており、代表の私がいなくても業務が回るようになってきています。
また、属人化を排除することが、所属弁護士全員のスキルアップや、業務の効率化による私生活の充実につながるものと考えています。
(2)長期休暇
年3回の長期休暇を取ることも、開業以来の目標です。
年末年始、ゴールデンウィーク、夏季休暇、いずれも9日~11日連続で事務所全体を休みにしています。
(ただし、顧問先の緊急案件への対応など例外はあります)
弁護士という職業は他人の紛争に割って入る仕事であり、多くの方が思っている以上にストレスが高い仕事をしています。
心にゆとりを持たなければストレスフルな状況で冷静な判断など出来るものではありません。
また、法律以外の勉強や遊びの時間がなければ、人としても法律家としても成長はないと考えています。
将来的には、弁護士の人数を増やし、より一層組織としての効率性を高めることで、
個々の弁護士としては現在よりも多くの休暇を取れるようにしていきたいと考えています。
事務所外の活動
(1)プロボノ活動・ボランティア活動
まず、調布市文化会館たづくりなどで、
税理士の先生と共催で無料相続相談会を1ヶ月~2ヶ月に1回程度、過去19回開催してきました。
また、大田区の一般社団法人おおた助っ人が2ヶ月に1回開催する出口の見える無料相談会に、相談員として関わってもいます。
法律相談は普段の業務でも日常的に行っておりますが、事務所の外でもたくさんの相談を受けることで、
どのような方がどのような悩みを抱えているのか、弁護士が求められていることは何かを知れる貴重な機会になります。
(2)士業の勉強会を主催
2018年からは、白土文也法律事務所が主催して士業の勉強会を開催しています。
弁護士、税理士、公認会計士、司法書士、社会保険労務士、行政書士、宅地建物取引士、FPなど20名以上に参加して頂き、遺言書や家族信託・民事信託の勉強会を行っています。
相続案件、中小企業・ベンチャー企業支援のいずれについても、弁護士だけで解決できるものではなく、税理士や司法書士など他の士業と協力しつつ業務を進めることが求められます。
以前から他士業との協力関係を築いてきましたが、勉強会を主催することで、様々な専門家との深い協力関係を築けるようになって来ました。
今後の目標
(1)取扱業務
今までどおり、相続問題と中小企業・ベンチャー企業の法律問題により一層力を入れていきますが、
特に、予防法務の割合を増やしていきたいと思っております。
また、それらに関連する分野として、事業承継と家族信託・民事信託にも力を入れていく予定です。
事業承継と家族信託・民事信託は、どちらも高度な法律知識・経験が求められる分野であり、本来、法律家である弁護士の関与が求められるにもかかわらず、税理士・司法書士の先生方やコンサル会社などが頑張っている一方、弁護士が関与するケースは少なく、弁護士として猛烈に反省すべき状況にあると考えています。
これらに取り組むために、最近、事業承継学会の会員になり、また、家族信託・民事信託については他士業との勉強会・研究会を立ち上げる予定です。
(2)組織の拡充
来年以降、弁護士・事務員の採用を計画しています。
弁護士・スタッフの人数を増やすことで、サービス提供の体制を充実しつつ、事務所としての働き方改革を進めていきます。
最後に
6年目のスタートに際して、当事務所が取り組んできたことを振り返りました。
白土文也法律事務所、そして私の取り組みについて少しでも知って頂ければ幸いです。
今後も皆様のお役にたてるよう様々な取り組みを行っていきます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
長文、最後まで読んで頂きありがとうございました。
弁護士 白土文也
最新記事
2024/11/07
2021/08/28
2021/07/02